クロールの泳ぎ方のコツ|クロールの呼吸法について
更新日:2019/05/08クロールにかぎらず水泳で大切なのは呼吸法です。
その呼吸法の重要な3つのポイントと、その3つのポイントを習得するための練習法をご紹介します。
- ポイント1:顔(頭)を上げようとしないこと!必要なのはあごのみ!
- ポイント2:形をきちんと作ろうとしすぎない、流れを止めないこと!
- ポイント3:大きく息を吸い込もうとしないこと!
顔(頭)を上げようとしないこと!必要なのはあごのみ!
顔を水面から持ち上げるように出して息を吸おうとしたり、
天井の方まで顔を回転させて息継ぎしようとすると、
体に余分な力が入ってしまい沈みそうになったり、
動きが大きすぎて呼吸が出来なかったりで、あまりうまく息継ぎが出来ないことがほとんどです。
つまりあごが水面上に出れば口から息が吸えるので、
顔の全面を水面上に出そうとする必要はありません。
水面上に出す顔の部分の目安ですが、
息継ぎをする時に水中側にある顔(右に首を回して息継ぎをする人は顔の左側ということです)の
目の外端と口の外端(左端と左端)を結んだライン上に
ノート等の背表紙を当ててみてください。
そして息継ぎをするように首をひねった状態で
ノートより上にある部分は水面上で、
下になる部分は水中というイメージです。
ここで、片方の目の半分ぐらいが水中にあっても問題はありません。
上級者ほど水面上に出ている部分は少なくなるので、練習をしっかりして上級者に近づきましょう。
腕の形をきちんと作ろうとしすぎない、流れを止めないこと!
息継ぎをする時に顔を出す側の腕は、
自然にいつもより高いフォームになります。
このフォームを自ら作り出そうと腕を高々と上げてしまったり、
キッチリ腕の形を作ろうとすると力が入ってしまい、息継ぎそのものの動作を難しくしてしまいます。
クロールの呼吸方はあごが上がればいいだけなので、
あまり腕などカチッとした形を作ろうとせず、
息継ぎをしない時の腕の動かし方とほぼ同じような意識を持ちましょう。
息継ぎをする時は、
顔を出す側の手の先が水をかいて自分の顔の下(目線に入ってくる位置)に来たら
その手の指先あたりに視線(顔の向き)を合わせてみましょう。
そうすると、かき終わって手が水面上に出てくる時に
顔が自然に後ろを向いてあごが水面上に上がってきます。
その際に息を吸えば無理せず息継ぎが出来るのです。
ここで注意すべきなのが、そのまま指先を見続けないことです。
そのまま指先をみてしまうと、
腕が前に来るのに合わせて頭もぐるりと回してしまうことになるので、
これは余分な動きになります。
あごが上がった時点で息を吸い、
手先が下がってきて入水に向っていくのに合わせて自然に顔を水面に戻してスムーズに息継ぎをしましょう。
大きく息を吸い込もうとしないこと!
クロールの息継ぎの時に息を大きく吸うのはNGです。
そうすると肺に余計な負担がかかり、実は早く息苦しくなることが多いのです。
息継ぎ前に苦しくなるのが怖い場合は、
3回かいた後に1回ではなく1回かいた後に1回の息継ぎで慣らしていくのがいいでしょう。
息継ぎがある程度上手く出来るようになってくれば呼吸にも余裕が出て、自然と息継ぎの回数を減らせるようになってきます。
また大切なのが、水中で息を8割ぐらい吐いておくということです。
そうすれば息継ぎの時に楽に空気を吸い込むことが可能なのです。
これは空気を吸っている分吐く量と時間を考慮したもので、
ある程度空気を吐いておけば、息を吸うときに軽く吸おうとするだけで充分な空気量が入ってくるからです。
息は鼻から少しずつ吐いていくのが水泳での呼吸法の基本ですが、
口からでも吐けるようになっていた方がいいでしょう。
吐く量が8割な理由には、
それ以上吐いてしまうと苦しさが目前に迫っていると思い余裕がなくなってしまうからや、
肺の浮き袋効果が少なくなって体が沈み気味になって息継ぎ時に顔を水面上に出しづらくなってしまうからです。
水泳やクロールが初心者の方は6割ぐらいの息の吐き出しでも良いかもしれませんね。